起業の成功につなげる副業「ハイブリッド起業」とは?【メリット・特徴・始め方】

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会社に勤めながらも、自分が身に付けたスキルや経験を活かして夢や自分の理想に向かった起業を考えている人も多いかと思います。

しかし、会社を今すぐ辞める事は考えてないという方には、企業に勤めながらも副業で起業する「ハイブリッド起業」をおすすめします。

そもそものハイブリッド起業とはなんなのか、どういったメリットがあるのか、そして成功のポイントなどをご紹介します。

ハイブリッド起業とは

元々の語源が海外経営学に出てくるHybrid Entrepreneurship(ハイブリッド・アントレプレナーシップ)という学術的な用語から来ています。

意味は、フルタイムの仕事を持ちながら副業として、起業やフランチャイズビジネスを行っている事を示します。つまりは副業での起業活動です。

特に現在の仕事の知見やネットワークを活かしながら、本業へも、逆に副業へも相乗効果を出せるような副業活動で、海外ではその理論や実証などの研究が進んでいます。

ハイブリッド起業家は増えている

あまり日本では聞き慣れない「ハイブリッド起業」ですが、海外ではその数が増えていることがわかっております。

その雇用の特性から確実な統計を取ることが難しいハイブリッド起業家ですが、2008年のフィンランド統計局の調査では、28%もの企業がハイブリッド起業家による経営されていることがわかっています。また、3万人以上の企業で働いている従業員がハイブリッド起業の計画を立てていることもわかっています。1

今、人材不足問題や成長産業への人材の流入を目指す政府指導で、副業が解禁されつつある日本でも、このハイブリッド起業の重要性も高まりつつあります。

どんな人がハイブリッド起業に向いているのか

ハイブリッド起業は、やろうと思えば誰でも出来るものでありますが海外の研究では、平均より年収・学歴が高く、また比較的大企業に働いている人のほうがハイブリッド起業をしているということがわかっています。2

主な理由は、より優秀で向上心などが高く、起業への情熱も高いということもありますが、逆に安定した社会保障や高い年収を手放したくないので、会社に勤めながら起業する「ハイブリッド起業」を選ぶという理由も考えられます。

また、ハイブリッド起業する業種は、知的集約的でイノベーティブな産業であることもわかっています。3



ハイブリッド起業のメリットは起業が成功する可能性が高いこと

起業の成功率はよく6%と言われていますが、ハイブリッド起業のメリットはその成功率が高いことにあります。

スウェーデンのハイテク産業就業者44,613人に行った大規模調査では、ハイブリッド起業からフルタイムの起業へ移行した確立は、仕事を辞めて起業した確立より38倍高い事がわかりました。

また、同調査でも何らかの企業活動をしている2,192人のうち、40%がハイブリッド起業家で、60%がフルタイム起業家、そしてその60%のうちの2割がハイブリッド起業尾を経由してからフルタイムの起業をしていることがわかりました。4

また別の調査では、アメリカの起業家で仕事を一回辞めて起業した事業は、ハイブリッド起業を経由して起業した人より33%も失敗する傾向があるとしています。5

大きな理由として、起業をする際の生活費などが会社に勤めながらしている人のほうが潤沢であるのと、そもそも働いてき企業でのキャリアがあるのでリスクをうまくレバレッジ出来ることにあります。

ハイブリッド起業をしていた有名起業家

実は世界の名だたる起業家の中にも、起業した当時は他の会社に正社員として働いていた「元ハイブリッド起業家」が多く存在します。

例えば、Appleの創立者の一人でもあるSteve Wozniakは、Appleの起業当時はヒューレット・パッカードで働いてました。

また、フォードの創立者Henry Fordも起業当時は他の自動車関連の企業で働いており、Ebayの創立者Pierre Omidyarも創立当時は違う会社で正社員をしていました。

探してみると意外にも有名企業の創立者はハイブリッド起業家であったことがわかります。

ハイブリッド起業を始める前に確認しておくべき事

メリットが多く、リスクもないハイブリッド起業は、今後起業を考えていて副業を探している人にオススですが、はじめる前にきちんと注意しておくべきことがあります。

現在の就業先のルールを確認

現在の就業先が副業を容認している事は当たり前ですが、他にもルールが無いかどうか確認しておくべきです。

例えば自社の競合となりそうなビジネスや、同じ顧客・パートナーを使用した副業は禁止されているところも多いです。
ハイブリッド起業をはじめる前にここはきちんと確認しておくべきです。

ストレスや時間をうまく管理できるか

副業とはいえども、相当な時間と労力の投資は必要です。フルタイムで働いているとなると、平日昼間は活動できないので、夜や週末に起業活動をすることになります。

起業初期段階では、尋常ではないストレスと、忙しさに圧倒されることは覚悟しておくべきでしょう。また有益な時間管理術を身につけることは重要です。

他の起業かとハンデがあることを理解

副業で、限られた時間内にする起業活動なので、仕事を辞めて起業している人とは圧倒的にスピードも密度も違いことは理解しましょう。

おそらく同じ事をフルタイム起業家に同時期にスタートされば、取り残されていくことは必須です。

そのハンディーキャップはきちんと理解しておきましょう。できるだけ業務を外注するなどしてうまくビジネスを回せるような体制を整えておくことも必要です。

ハイブリッド起業を始めるための4ステップ

それでは実際にハイブリッド起業を始める時にためになる、4つのシンプルなステップをご紹介します。

ステップ1:なんでも良いから行動する

起業の夢を語ることや、ビジネスプランを言いふらすことは誰でも出来ます。クチだけの人間にならずにまずは行動に移しましょう。簡単なMVPを作成してWebなどで売ってみることや、知人にフィードバックをもらうことなども有効です。

ステップ2:失敗する

ハイブリッド起業の最大のメリットとアドバンテージは、失敗しても本業の収入や保障があることです。これは有効活用するべきで、なるべくリスクを恐れず様々な事に挑戦して沢山失敗しましょう。

ステップ3:失敗から学ぶ

失敗するだけではなく、失敗したらなぜ失敗したのか、次はどうやったら成功するのかなどを分析して、学習しましょう。

ステップ4:兆しが見えたら集中する

そういった失敗と成功を繰り返しているとビジネスの芽が出始めます。それを見つけることが出来たら後は集中です。ゴールを決め、企業活動に必要な時間と本業の時間もキチンを分けて確保しましょう。このタイミングで外注などを活用して、事務的な作業の時間を減らしながらスケールしていくことも考えていきます。

さいごに:決して簡単ではないが魅力的なハイブリッド起業

副業が解禁される現在で、今後起業を考えている人にとって、「ハイブリッド起業」は成功する確立が高いオススメな方法です。

しかし本業の仕事をしながら、起業活動をするわけなので、本来の起業よりかけられる労力も時間も圧倒的に少ないです。

こういったハンディーキャップがありながらも、逆に本業の知識や経験を有効活用することや、ある程度のリスクがとれる副業のアドバンテージを活かしながら活動していくことをオススメします。

もちろん家族やプライベートの時間ともきちんとバランスをつけてより良いハイブリッド起業家を目指しましょう。




  1. Pulling out all the stops or one step at a time – hybrid entrepreneurship as an alternative, 2015 
  2. Tong&Park&Tzabbar,2016,” when do paid employees become hybrid entrepreneurs” 
  3. Solesvik,2017,” Hybrid Entrepreneurship: How and Why Entrepreneurs Combine Employment with Self-Employment” 
  4. 入山章栄,“ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学” 
  5. Raffiee & Feng, 2014, “Should I Quit My Day Job?: A Hybrid Path to Entrepreneurship”