「働き方改革」が、副業に及ぼす影響まとめ

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1.働き方改革の簡単な概要紹介

近年「働き方改革」という言葉を耳にされると思いますが、なぜこんなにも騒がれているのでしょうか?我が国日本は、戦後間も無く高度経済成長を成し遂げ、世界でもトップクラスの先進国であるにも関わらず、なぜ今「働き方改革」なのでしょうか?その背景には「人口問題」と「労働環境問題」が大きく関わっています。

まず「人口問題」についてですが、現在の日本は4人に1人以上が高齢者という”少子高齢化社会”です。そして、少子高齢化に伴い、労働人口が減少し”漁業”や”農業”など若手が不足している産業から衰退をたどる一方です。若手が流入しない産業は、今後さらに増えていくでしょう。それだけでなく、国立社会保障(人口問題研究所)の調べでは、2060年までに1年に約70万人ものペースで人口縮小が続く見通しと言われており1、今後も「人口問題」に悩まされると予想できます。

次に「労働環境問題」ですが、皆さんもご存知の通り、劣悪な労働環境を労働者に課す”ブラック企業”が社会問題となっています。就業規定があるにも関わらず、規定以上の残業を従業員にさせ、ひどい場合では、うつ病を患ってしまったり、最悪の場合、自殺や過労死といったケースもあります。

このように「人口問題」からくる労働者不足という問題だけでなく、「労働環境問題」という要因が、労働者の働く意欲を低下させ、さらには生産能力をも低下させ、最終的に日本の経済成長を妨げるといった状況を作り出しています。そして、日本政府はこの状況を打破するために「働き方改革」という政策を立ち上げました。

2.働き方改革でどのように働き方が変わるか

まずは「働き方改革」とは何かということを紹介します。働き方改革とは”一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジであり、日本の企業や暮らし方の文化を変えるもの”2ということを言います。少々堅苦しい表現ですが、全て国民が一人一人自分に適した働き方ができる社会にするために、国をあげて働き方を見直す制度です。

次に、働き方改革でどのように働き方が変わるかをみていきたいと思います。働き方改革は一言で言い表すことができないほど、多方面で大きな変化が起こります。「定年退職後の再雇用制度」や「育児制度の見直し」といった老後の心配をしている人や、育児と仕事を両立したい人に対してだけでなく、さらには「労働時間や残業時間の是正」や「副業の容認」といったことにまで繋がります。

特に「副業の容認」に関しては、今後大きく私たちの働き方を変える可能性があります。現に正社員の6割が多様で柔軟な働き方を希望していますし3、自分のスキルアップ、人脈拡大、独立・企業準備の為に、今の企業に努めながら副業をやりたいと思っている方も多いことがわかっています。皆さんも「副業」を通して、自分を高めていきたいと考えているのではないでしょうか?

そこで今回は「副業」ということに視点を当てて考えていきたいと思います。
   



3.副業に及ぼす影響はどのようなものか

 
まず考えられるのが「副業をする人口の増加」です。現代社会では、ネットで簡単に情報が手に入ることや、最近話題のクラウドソーシングを利用して、副業を始めやすい環境が整っています。

それだけでなく、働き方改革に関する企業の実態調査4によると、社員が兼業・副業することを「現在認めている」企業は2016年の時点で約2割。「懸念が解消されれば認めることを検討する」企業は約4割といった結果でした。けして副業を認める企業が多いとは言えませんが、今後さらに「働き方改革」が後押しをする形となり、副業を認める企業が増え、副業をする人口は増加していくと考えられます。

4.従業員にはどのような影響を受けるか

このように、副業をしやすい環境が整った上で2~30代のバイタリティー溢れる方達だけでなく、定年を迎える方達も老後の準備として「副業」を始める方が増えていくでしょう。

また、現時点での日本のライフワークバランスは、他の先進国と比べるとあまり良い結果ではありません。 5

しかし、最近では「働き方改革」にいち早く着目した企業から、フレックスタイムの導入や、在宅ワークを推進する動きを見せています。今後も従業員が働きやすい環境が考えられていくのは間違い無いでしょう。
 

5.企業側はどのような影響をうけるか

はじめに結論を述べますと、企業は副業を認めないと、従業員が会社に対して帰属意識を失うと考えられます。2017年2月に行われたNPO法人二枚目の名刺「大企業勤務者の副業に関する意識調査 結果報告書」では、副業を認めない経営者/会社に、魅力を感じない/働き続けたくないと回答。結果として経営者/会社への帰属意識を損なう可能性があるという結果になりました。6

しかし、副業を実際に認めている企業では、会社への帰属意識が生まれたというデータもあります。副業を経験した働き手の6割 は「本業にプラスとなった」と考えており副業を通して得たことを、本業に活かしている方もいます、また、従業員が副業を通してスキルアップすることも考えられるので「無料でできる社外研修」と捉える企業もあるようです。

以上のことから、副業を認めることは、企業にとって、必ずしもマイナス面だけでは無いと言えます。
 

6.今後どのような働き方が主流になってくると考えられるか

今後は、ライフワークバランスが整い、副業を認める企業が増えるため「柔軟な働き方」が主流になると考えられます。

残業制度の見直しで、1日8時間の労働が当たり前になることで、時間を有効に使うことができます。家族との時間を大切にされる方や、今後のスキルアップを目指し資格の勉強時間に回す人もいるでしょう。 

また、副業を通して収入を得るだけでなく、クラウドソーシングを利用して、自分の専門分野を活かしたり、やりたかった仕事を実際に受注することができるので、自分がやりたかった仕事を始めてみたり、社会に貢献する人も出てくるでしょう。

さらには「副業」といった本業との掛け持ちだけでなく、副業から独立、さらにはフリーランスという働き方も今後主流になっていくと考えられます。私たちにとっての「働く」という考え方が一般的な意味でなく、個人個人で大きく異なっていくと考えられます。
 

7.上記の課題点や、懸念はどのようなものがあるか

まず、企業側は一刻も早く「労働者が働きやすい環境」を整え、優秀な社員を流出させないようにしなければなりません。また、ただ副業を認めるだけでなく、本業に支障が出ない「副業」のルールを定めておく必要があるでしょう。副業ばかりに集中されてしまっては本末転倒です。そのため会社が認める「副業」のあり方を定め、従業員に認知させる必要があります。

次に、労働者側は副業を行う場合、本業に支障が出ないよう自己管理をしたり、企業秘密を漏洩しないよう細心の注意が必要になります。また、会社が認める「副業」の規定をしっかりと理解し、本業とのバランスをうまく保っていく必要があります。

以上、働き方改革が及ぼす影響を副業という観点からみてきました。そして、何と言っても人生の大半は「労働」です。より良い人生をおくるためにも、今後も「働き方」について考えていく必要があります。